計算する
PCS出力電圧。420V/210V/6,600Vなど。
最大電力点動作電圧 Vmp × 直列枚数。
PCSは力率1運転が基本ですが、系統側の要請で進み運転を求められる場合があります。
公称断面積から選んでください。一覧にない場合は「その他」を選ぶと入力欄が出ます。
ケーブルの最高許容温度(90℃など)ではなく、運転時に導体が実際に達する温度です。屋外の太陽光では40℃程度が目安。架台下や管路内では60〜75℃での確認も推奨します。
直流側は2%前後を設計目安とするのが一般的です。交流側は内線規程1310-1表をご確認ください。
太陽光発電設備での考え方
- 直流側は電圧降下がそのまま発電量の損失になります。パワーコンディショナのMPPT制御は入力端の電圧を見て動作点を決めるため、ケーブルでの降下分は回収できません。ストリング〜接続箱、接続箱〜PCSの各区間で確認してください。
- 直流側の許容値を2%前後に置く考え方は、業界で広く使われている設計目安です。ただし日本の公的規格・規程に基づく数値ではありません。案件ごとに、ケーブル費と発電量損失の経済比較で決めるのが本来の姿です。
- 直流側は屋外・架台下の高温環境に置かれるため、導体温度20℃での計算は楽観側に振れます。60〜75℃で確認すると、銅で12〜20%程度電圧降下が大きくなります。
- 交流側で逆潮流がある場合、問題になるのは電圧降下ではなく電圧上昇です。PCSから系統に向かって電力が流れるため、PCS出力端の電圧は連系点より高くなります。この上昇分が大きいとPCSが過電圧で停止し、発電機会を失います。
- 電気事業法施行規則第38条により、一般送配電事業者は標準電圧100Vでは101±6V、200Vでは202±20Vの範囲に維持する義務があります。低圧連系ではこの範囲が電圧上昇の制約になります。
- 高圧・特別高圧連系では、自営線・構内線の電圧上昇に加えて、系統側インピーダンスによる上昇も加わります。本ツールは構内線のみの計算です。連系点での電圧上昇検討は、系統側の短絡容量やX/R比の情報が必要になります。
- 直流側のPVケーブルは、適用できる電圧が品種で分かれます。CV・HCV・EM CE/FはDC750V以下、PV-CCはDC1,500V以下です。いずれも太陽電池モジュール間、モジュールと接続箱間、接続箱とパワーコンディショナ間の直流配線に使われます。
- PV-CCは太陽光発電用途に特化したケーブルで、遮蔽無しの構造でDC1,500Vまで使用できます。架橋ポリエチレン絶縁・シースのハロゲンフリー品で、焼却してもダイオキシンやハロゲンガスを発生せず、燃焼時の発煙量も少なく腐食性ガスも出ません。JCS 4517適合のS-JET認証品で、一般流通は2.0〜8.0sqです。
- EM CE/FもPV-CCと同様のハロゲンフリー品です。上記4品種はいずれも鉛などの重金属を含まないため、埋立処理をしても溶出の恐れがありません。シース標準色は黒・白(CV、HCV)、黒(EM CE/F、PV-CC)です。
- PV-CQシリーズはDC1,500V以下の太陽光発電システムに使用でき、太陽電池モジュールからパワーコンディショナまでの区間に適応します。架橋ポリエチレン絶縁・架橋ポリオレフィンシースのハロゲンフリー品で、適用規格は電気設備技術基準の解釈第46条。単心のPV-CQ、2個撚りのPV-CQD、4個撚りのPV-CQQ、コルゲート付きのPV-CQD-MAZVがあり、コルゲート付き対応やコネクタ付ケーブルにも対応します。
- 本ツールが表示する許容電流は気中暗渠1条布設、基底温度40℃、導体最高許容温度90℃の値です。コルゲート付きのPV-CQD-MAZVのみ、直埋1条布設(埋設深さ1400mm)、基底温度25℃、導体最高許容温度90℃の値です。実際の布設条件が異なる場合は、この値をそのまま使えません。多条布設、管路、日射のあたる架台下などでは低減が必要です。
- 600V H-CVは定格電圧600V以下、定格温度90℃で、電気用品安全法の〈PS〉E適合品です。
- 提案されたサイズには、電圧降下と許容電流のどちらで決まったかを表示しています。許容電流で決まっている場合は、こう長を短くしても細くはなりません。
- 高圧ケーブルは22mm²未満の設定がありません。電圧降下上はそれより細くてよい場合でも、実際のサイズは短絡電流に対する熱的強度と機械的強度で決まります。
- 既定では断面積を入力せず、許容電圧降下率から必要な断面積を逆算し、JIS公称断面積に切り上げて選定します。手持ちのケーブルで成立するかを調べたい場合は、「指定したサイズを確認する」に切り替えてください。
- 導体温度は、ケーブルの最高許容温度とは別の概念です。最高許容温度(90℃など)は絶縁体が耐えられる上限で許容電流を決める値、基準周囲温度(30℃など)は許容電流表の前提条件、導体温度は運転時に導体が実際に達する温度で抵抗率を決める値です。電圧降下の計算に使うのは最後のものです。
- 内線規程の略算係数35.6/17.8/30.8は、ρ ≒ 0.0178 Ω·mm²/m に相当し、銅の約28℃での抵抗率にあたります。既定の40℃はこれより約5%大きい抵抗になります。
- 抵抗分のみの略算です。リアクタンス分は含みません。断面積の大きい交流ケーブルや、力率が1から離れる運転条件では誤差が出ます。
計算式
- 直流2線式:e = 2 × ρt × L × I ÷ (A × n)
- 単相2線式:e = 2 × ρt × L × I ÷ (A × n)
- 単相3線式:e = ρt × L × I ÷ (A × n)
- 三相3線式:e = √3 × ρt × L × I ÷ (A × n)
- ρt = ρ₂₀ × {1 + α(t − 20)} 銅:ρ₂₀ = 0.01724 Ω·mm²/m、α = 0.00393/アルミ:ρ₂₀ = 0.02826 Ω·mm²/m、α = 0.00403
- 電流換算:三相 I = P ÷ (√3 × V × cosφ)、単相 I = P ÷ (V × cosφ)。皮相電力からは cosφ = 1 として換算します。
- 内線規程の略算係数35.6/17.8/30.8は、ρ ≒ 0.0178 Ω·mm²/m に相当し、銅の約28℃での抵抗率にあたります。チェックを入れるとこの係数で計算します。
ご利用にあたって
計算結果は略算による参考値です。実際の設計は最新版の内線規程、電気設備技術基準の解釈、系統連系規程、および使用するケーブル・パワーコンディショナの製品資料に基づいて行ってください。本ツールの利用によって生じた損害について、当方は責任を負いかねます。
個別のご相談
実際の設計・届出・連系協議については、案件ごとの条件を確認したうえでお受けしています。初回相談はオンライン30分まで無料です。
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