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使用前自己確認は必要か
10kW・2,000kW と工事区分の見方

太陽電池発電設備で使用前自己確認が要るかは、出力と工事の種類で決まります。

この記事の要点

  • 見方は2つ。出力が10kW以上2,000kW未満か → 工事の種類が別表第七 3の条件に当てはまるか。

1. 使用前自己確認とは

電気事業法(昭和39年法律第170号、2026年8月3日施行の現行条文)第51条の2は、主務省令で定める事業用電気工作物を設置する者に、使用を開始しようとするときの確認を求めています。技術基準に適合することを、設置者が自ら確認します(第1項)。省令で定める変更をしたときも同じです(第2項)。確認の結果は、使用の開始前に主務大臣に届け出ます(第3項)。

対象は、電気事業法施行規則(平成7年通商産業省令第77号、2026年4月1日施行の現行条文)第74条が別表第六に委ねています。太陽電池は別表第六 2の「太陽電池発電所又は太陽電池発電設備であつて、出力十キロワット以上二千キロワット未満のもの」です。

第1項ただし書で、第47条の認可や第48条の届出(設置の工事)に係るものは除かれます。災害などのやむを得ない一時的な工事は、施行規則 第75条です。確認の方法は第76条が「損傷、変形等の状況並びに機能及び作動の状況」を見ると定め、結果の記録は5年間保存します(第78条)。

出典:e-Gov 法令検索 電気事業法 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 / 電気事業法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/407M50000400077

確認の具体的な方法、届出の様式・提出時期・窓口、罰則や費用は、ここでは扱いません。最新の法令・通達と、管轄の産業保安監督部等の案内で確認してください。

2. 出力で分かれる範囲

太陽電池発電設備の出力と、使用前自己確認の対象範囲 出力10kW未満は一般用電気工作物で対象外。10kW以上50kW未満は小規模事業用電気工作物で対象。50kW以上2,000kW未満は事業用電気工作物で対象。2,000kW以上は工事計画の届出と使用前自主検査。 使用前自己確認の対象 10kW50kW2,000kW 10kW未満一般用電気工作物 小規模事業用電気工作物 事業用電気工作物 工事計画の届出使用前自主検査 太陽電池発電設備の出力と、使用前自己確認の対象範囲 出力10kW未満は一般用電気工作物で対象外。10kW以上50kW未満は小規模事業用電気工作物で対象。50kW以上2,000kW未満は事業用電気工作物で対象。2,000kW以上は工事計画の届出と使用前自主検査。 10kW未満一般用電気工作物 10kW以上50kW未満小規模事業用電気工作物 50kW以上2,000kW未満事業用電気工作物 2,000kW以上工事計画の届出・使用前自主検査 濃い2段が使用前自己確認の対象
出典:電気事業法施行規則(平成7年通商産業省令第77号、2026年4月1日施行の現行条文)第48条・第74条(別表第六 2)・別表第二、電気事業法 第38条第3項・第51条
出力使用前自己確認
10kW未満対象外(一般用電気工作物)
10kW以上
50kW未満
対象(小規模事業用電気工作物)
50kW以上
2,000kW未満
対象(事業用電気工作物)
2,000kW以上別表第六 2の範囲外。設置は工事計画の届出と使用前自主検査

50kW未満は、施行規則 第48条第2項一の「太陽電池発電設備であつて出力五十キロワット未満のもの」です。10kWは同条第4項一の出力で、電気事業法 第38条第3項が「出力が…定める出力以上」の小規模発電設備を小規模事業用電気工作物としています。

3. 工事区分ごとの条件

既設の設備を変更したときは、施行規則 第77条が別表第七に委ねています。太陽電池は別表第七 3で、次の変更が挙げられています。

出典:電気事業法施行規則(平成7年通商産業省令第77号、2026年4月1日施行の現行条文)別表第七 3(太陽電池発電所又は太陽電池発電設備における変更)。出力10kW以上2,000kW未満が前提
工事の種類対象になる条件
発電設備の設置5%以上の出力の変更を伴うものに限る
太陽電池の設置条件なし
太陽電池の取替え支持物の工事を伴う/5%以上の出力の変更を伴う
太陽電池の改造20%以上の電圧の変更を伴う/5%以上の出力の変更を伴う/支持物の強度の変更を伴う
太陽電池の修理支持物の強度に影響を及ぼすもの

「太陽電池の設置」には5%の条件が付かず、「発電設備の設置」には付きます。取替えなどの「出力」を設備全体で見るか工事の対象分で見るかは、ここでは断定しません。管轄の案内で確認してください。

4. 例題

例1:出力 100kW の太陽電池発電所を新設する。

  1. 100kW は 10kW以上2,000kW未満(別表第六 2)。
  2. 新たに設置して使用を開始するときは、使用前自己確認の対象(法第51条の2 第1項)。

例2:既設 60kW の太陽電池を改造する。出力の変更は 3%、電圧の変更なし、支持物の強度の変更なし。

  1. 改造の条件は、20%以上の電圧変更・5%以上の出力変更・支持物の強度変更(別表第七 3)。
  2. 3つとも当てはまらないので、この条件では対象に当たらないと読めます。

最終的な要否は、最新の法令・通達と管轄の案内で確認してください。

例3:出力 45kW の設備に太陽電池を増設する。

  1. 「太陽電池の設置」は条件なし(別表第七 3 二(1))。対象と読めます。
  2. 45kW は 10kW以上50kW未満で、小規模事業用電気工作物です。設置の届出が別にあります(法第46条、施行規則 第57条)。

増設の前後のどちらの出力で見るかは、ここでは断定しません。

使用前自己確認 要否判定ツールに出力と工事区分を入れると確認できます。

5. 出力は合算で数える

一般用電気工作物かどうかは、同じ構内で電気的に接続した設備の出力を合計して見ます。施行規則 第48条第2項のただし書は、同一の構内の他の設備と電気的に接続され、出力の合計が50kW以上となるものを除いています。第4項一は、太陽電池発電設備を二以上同一構内に電気的に接続して設置する場合の出力を、その合計としています。

例:同じ構内で電気的に接続した6kW と 6kW の太陽電池発電設備。

  1. 合計 12kW。10kW以上なので、一般用電気工作物の小規模発電設備には当たりません(第48条)。

別表第六 2の出力をどう数えるかは、ここでは扱いません。

6. 関連ツール

ご利用にあたって

この記事は一般的な考え方の整理であり、個別案件の該当性を判断するものではありません。実際の要否・手続は、最新の法令・通達と、管轄の産業保安監督部等の案内で確認してください。内容の利用によって生じた損害について、当方は責任を負いかねます。

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